伊四〇〇と晴嵐全記録改訂増補版

旧版も持っています。こちらは大型本で総アートのものなのですが、こちらは単行本、というハンディはあるものの、構造図面が載っているのが圧巻です。海底に眠る姿も載せられており、おそらく、これ以上の、この空前絶後の「潜水空母」の資料は無いでしょう。乗員の方の手記・回想談等も他にいくらかありますが、通路にも糧食の袋を敷いてあったそうで、伊400型はともかく、伊13・14型の方々の苦労が偲ばれます。タッチの差でウルシー攻撃に間にあわなかったわけですが、実戦参加しても戦果はどうか？とは思うものの、結果は知りたかった、と思います。尚、晴嵐についても詳細が載っていますが、これは、スミソニアンでの復元記録が別途出ていたと思うので、そちらも。フロートを外した実戦形態であれば、エンジン不調さえなければ天山以上の高性能を発揮できたようですから、陸上型の「南山（名称は異論あり）」の量産をしていれば、という想像も膨らみます。決定版としてお勧めします。旧版と併せて是非。