虫といっしょに庭づくり―オーガニック・ガーデン・ハンドブック

本書の中に、このな文がある；”植物は人間が思っているほど、「虫に食べられるのは絶対に許せない」とは思っていないのかもしれない。”まさに本書の根底の思想は、この辺にある。ここでの虫は、昆虫好きの虫ではなく、むしろ昆虫嫌いの虫のお話である。庭で否応なく出会う虫たちのことが、紹介されている。つまり、庭でよく目にする虫たちのことが書かれている。よく見たことがある虫たちにもかかわらず、それぞれの虫のことを、これまでほとんど知らないできたことに驚かされる。それぞれの虫にそれぞれの物語、生き様があることが書かれている。そして、それを知ると、庭にいる虫たちと、仲よくなれそうである。一匹の虫も許さないという考え方を方向転換して、虫と植物とそして人間とが共生して、私たちの生活を心豊かなものにしていく考えが紹介されている。（西国街道YS)