RユーザのためのRStudio[実践]入門−tidyverseによるモダンな分析フローの世界−

当方、ITについては（数学などの）基礎から学んできたし、おかげさまで学位まで頂いた。だからここで評価を書かれている皆さんの仰る「初心者」向けの本なら当然自分には大丈夫だろうと思った。が、この本には驚かされた。本書で重要なtidyverseのインストール法や内容について、第１章ではなくて本編に入る前の序論で少し書かれているだけ。まあ場所は許せるとしてその書き方が問題。マークダウンで記述された文章でよく見かける灰色の四角で囲まれた中にコマンドが書かれている。それをいつ、どこで実行すればいいのか、また起動の度に実行しなくてはいけないのかなどと言った基礎的かつ必須な話が全く書かれていない。特に学生さん（？）が書いた第1章は書き直した方がいい。他の著者はちゃんと指導すべきだった。tidyverseについては元サイトhttps://www.tidyverse.org/を参照すればR for Data Science, by Garrett Grolemund, Hadley Wickham, O'Reilly Media , 2017という書籍が紹介されており、無料で読めるhttps://r4ds.had.co.nz/版もある。このサイトでも売っているのでそちらの方がいいだろう。日本語訳されたもの「Rではじめるデータサイエンス」もある。後発としてはもっと頑張って欲しかったが、上記の書物を超えているとは言えない。奮起を促す星二つ。